サイト内で使用される用語
魚の処理で使われる用語
神経〆(神経締め)
死後もしばらく活動が続く神経細胞を完全除去する事で、ストレスホルモンの分泌や魚体の異常興奮を防ぎ、身質を飛躍的に向上させます。
個体死でありながら、細胞死には至っていないため、繊細な管理のもとでは死後硬直が長時間にわたり発現してきません。(細胞が生き続けている状態)
神経系と細胞との連絡が絶たれる事で、細胞が蓄積してきたエネルギーを長時間にわたって消耗させることなく、維持が可能となる事から、ストレスを掛けながら衰弱していく様な活魚輸送よりも、高品質で長時間にわたり品質を保持可能となります。
神経〆した魚は、氷詰めすると低温が刺激となり、細胞のエネルギーを急速に消費し尽くし、死後硬直(細胞死現象)へと突入してしまします。
よって、穏やかな低温のもと活魚を扱う感覚にて、品質コントロールを果していく事が重要となります。
脱血
弊社では、脱血を行う為に、鋭利な医療用の外科ハサミを活用し、鰓蓋の隙間から迅速に大型血管の切断、放血を行っています。
脱血時には、魚体の血管を弛緩させるために温めの海水にて処理(右)を行い、規定時間の脱血が完了すると、全身細胞の活動を穏やかに低下させるために、水温を下げた海水にて徐冷処理を行います。
原魚処理室には、低温と常温の2種類の殺菌海水供給網を整備し、いつでも均質な品質創りが行える環境を整備しています。
活け越し(いけごし)
迅速な処理を行いたいのは山々ですが、製品を高品質に安定化させるため、水質、溶存酸素量、水温が適切にコントロールされた回復水槽に、魚種ごとに定められた期間、回復遊泳を行わせる環境を整えております。
より、高品質な魚介をご入用の際は、神経〆魚介をご活用ください。
過剰品質にならないよう、お手頃価格の鮮魚商品との使い分けをおすすめいたします。
フィレ(商品規格)
直販ページでは、半身ごとの単位で販売されています。
ラウンド(商品規格)
業務用商品などでは、個包装を行わないタイプもあります。
アニサキス
これらを予防するために、これまでは調理する際の身の確認、イカ類については細切りを行う、よく噛んで食べる等の予防策がありました。
ごく稀に、アニサキスに対してのアレルギーを有する方がおられます。
この際は、加熱等の調理に関係なく(缶詰や加工惣菜でも発生します)、アレルゲンの取り込みにより免疫反応が起こりますので、特定の魚に対してこの様な反応が起こる方は、医療機関でのアニサキスアレルギー検診をお勧めいたします。
(写真とアニサキスに関連はありません。下処理時に、寄生虫の存在が無いかの確認も日常的に行っておりますので、安心してお召し上がりくださいませ。)
死後硬直
これまで、鮮度=硬直した硬い魚 というイメージがありましたが、硬直に陥ると、数時間で再び筋肉が弛緩を始め、その後、腐敗プロセスへと急速に突入していきます。
品質向上のポイントは、この死後硬直が発現するまでの時間を、どれだけ適切にコントロールできるかに掛かっていました。
活魚→死→細胞内のエネルギーが枯渇→硬直開始→解硬(弛緩)→腐敗
暴れる魚を氷に詰めて水揚げする旧来の漁法では、魚が悶絶死しているのが一般的であり、個体死の際、細胞内エネルギーの多くが既に尽きている状況です。この様な水揚げ方法では、硬直から腐敗開始までのスピードも、加速度的に高まります。
穏やかに個体を扱い、安楽的に命を絶つこと、その後の神経〆処理等で異常興奮を発生させない事は、個体死後、細胞内エネルギーの消耗を極限まで低速化することに繋がり、硬直までの時間を大幅に遅らせる(細胞を個体の死後も活かし続ける)事で、商品品質を飛躍的に高める事が可能となります。
神経〆処理が適切にされた魚は、硬直が発現せず、腰の抜けた様なグタグタの状態が長時間続きます。
生食用・加熱用
痛みが発生した素材は、加熱をしても美味しくなる事はありません。
刺身が要求する鮮度よりも、焼き物の方が鮮度要求が厳しいのが実情です。
(焼き魚では、ホクホク感や骨の取りやすさ、旨味が、鮮度と大きく関係します。)
生食用、加熱用を区分して販売しているのは、大きく分けて2種類の要因があります。
1、牡蠣等の食中毒リスクを軽減するため
水揚げ直後の牡蠣は、全て加熱用としております。この牡蠣を、無栄養海水にて24~48時間にわたり断食処理を行い、消化物を全て綺麗にしたものが、生食用と区分されます。(ノロウイルス等が消化管内に残存する事を防ぐ予防的処置)
料理の使途が加熱ものであれば、加熱用途の牡蠣をご利用ください。
生食用牡蠣よりも旨味が高いのが特徴です。
2、加熱用食材に求められない特徴をコストカットするため
これは、魚の血液にある色素成分が、保管中に通常の形態とは異なる形に緩やかに姿を
これを防ぐために、-50℃を超える超低温保管庫で、食材の保管を行っておりますが、色身を求めない加熱使途食材に対して、この様な過剰コストを掛ける事は、現実的ではありません。
凍結に使われる用語
IQ凍結・IFQ凍結
ロスの多いウニも、この様な凍結法にて処理を行っているので、必要最小限の量を、使い切りにて解凍頂くことが可能です。
弊社が生産する凍結品は、ほぼ、すべてがIQ/IFQ凍結となります。
CAS(キャス)凍結
日本の千葉県にある株式会社アビーが開発した凍結システム。
従来の急速凍結法では不可能であった、凍結過程中に起こる水分子の凝集結晶化・成分分離等を極限まで防ぐ機能を有する、世界最先端の凍結イノベーションである。
近年では、その技術完成度の高さが評価され、IPS細胞の凍結保存や、地球掘削船「ちきゅう号」への搭載により掘り抜いたコアの長期安定保存に活用されるなど、急速な使途開発も進んでいるところにある。
保管(低温保管)
各温度帯に設定された弊社保管システムは、全てリアルタイム温度データがオンラインにて収集、管理されており、24時間監視体制を整えております。
お手元に届きました商品につきましては、商品のご案内等を参考に、お早めにご賞味くださいませ。
浜で使われる用語
開口(かいこう)・口開け(くちあけ)
ウニやアワビ、ナマコや海藻類などの漁の解禁が行われる事。
解禁(数カ月間の漁期)に対して、口開けや開口は、特定の日に数時間、時間を決めて行われる漁日を指す。
開口は、町内放送等で前日に行われるのが当地での風物詩である。
なお、翌日の口開けが放送された後も、当日の天候・浜の状況により取り消しとなる事もある。この場合は、口止め(くちどめ)と呼ばれる。
開口になると、おすそ分けであちらこちらから、同じ魚介を差し入れられる。
写真は、ウニの口開けが続き、飽きて来たので、味噌ベースで卵とじに調理されたウニ料理例。
ごちそう
漁師さんのところに、アポイントを取ってから伺うと、わざわざお肉を買って迎えてくれることが多いので、十分に注意が必要です。
弊社スタッフが夕飯を食べに来いと呼び出されるときは、大体が肉か、誰もが食べたことのない魚の希少部位(廃棄部位)が入ったときが大半です。
しばで(しばて)
辛口の酒と合う「しばで」を、漁師さんは日々研究しています。
番屋(ばんや)
基本、関係者用であるが、旅の際に手土産持参で立ち寄ってみると、エビで鯛が釣れることがしばしある。
この作戦を決行する際は、大きな旅行鞄を重たそうに引きずりながら、どこから見ても遠くから来た観光客であるというアピールをする事が重要である。
SANRIKU・IWATE
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用語解説
